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働き方・キャリア

有給を取ったのに、疲れが抜けない理由。

2026/07/27·読了 6分
#有給#疲労#通勤#働き方#リモートワーク
有給を取ったのに、疲れが抜けない理由。

楽しみにしていた有給。前の日は「あれもしよう、これもしよう」と思っていたのに、いざ当日になると体が動かない。気づけばソファでぼんやりして、スマホを眺めているうちに夕方になっている。そして夜、「せっかくの休みなのに何もできなかった」と、少し落ち込む。そんな経験はないでしょうか。

これを、自分の過ごし方が下手なせいだと責める人がいます。でも、ちょっと待ってください。その一日は、休んで楽しむための日ではなく、たまった疲れを回復するために消えたのかもしれません。せっかくの有給が、遊びや充電ではなく、ただのリカバリーで終わってしまう。今日は、なぜ休みが回復だけで消えていくのか、その背景を考えてみます。

「休み」が回復に消えるのは、借金の返済だから

体力や気力には、日々の残高のようなものがあります。十分に眠り、無理なく過ごしていれば残高は保たれ、少し無理をすれば減る。そして、この残高が慢性的にマイナスになっている人は少なくありません。

平日、私たちは知らないうちに残高を削り続けています。仕事そのものの負荷に加えて、毎朝毎晩の通勤が、着実に体力を持ち出していく。満員電車で神経をすり減らし、移動で時間と気力を奪われ、家に着くころには残高はほぼ空。それでも翌朝はまた出勤するので、回復しきらないまま次の消耗が重なっていきます。こうして平日のあいだに、静かに「疲労の借金」がたまっていくのです。

有給や週末は、本来なら残高をプラスにして、やりたいことを楽しむための時間のはずです。ところが借金がたまっていると、休みはまずその返済に充てられます。ぼんやり過ごして一日が終わるのは、あなたが怠けているからではなく、体が借金の返済を最優先しているからです。返済で精一杯だから、遊ぶ余力までたどり着けない。それだけのことです。

通勤は、毎日少しずつ残高を持ち出していく

疲労の借金をつくっている犯人はいくつもありますが、見落とされやすいのが通勤です。仕事の疲れは意識されやすい一方で、通勤の疲れは「移動しただけ」と軽く見られがちだからです。

けれど、実際の負担は小さくありません。日本の通勤時間は往復でおよそ1時間19分、年間で約300時間にのぼります(総務省「令和3年社会生活基本調査」)。この時間、ただ座っているわけではなく、多くの人は満員電車で立ち、揺られ、気を張っています。仕事を始める前と終えた後に、この消耗が毎日きっちり上乗せされる。通勤は、あなたの体力残高から毎日少額を引き落とし続ける、自動引き落としのようなものです。一回一回は小さくても、毎日、何年も続けば、返済の追いつかない大きな借金になります。

「寝だめすれば回復する」とは限らない

「休みの日にたっぷり寝れば取り戻せる」と考える人も多いはずです。たしかに睡眠は回復の基本ですが、平日にたまった疲れを週末の寝だめだけで完全に帳消しにするのは、実は簡単ではありません。

平日に睡眠が足りない状態が続くと、休日にいくら長く寝ても、生活リズムがかえって乱れてしまうことがあります。休日に昼まで寝て、その夜は眠れず、月曜の朝にまた寝不足で出勤する。この揺り戻しが、月曜のだるさをいっそう重くします。一般的にも、睡眠は「まとめて取り返す」より「毎日一定に保つ」ほうが、体調が安定しやすいと言われています。

だとすれば、週末に一気に取り返そうとするより、平日の消耗そのものを減らして、毎日きちんと眠れる状態を保つほうが、疲労の観点では理にかなっています。ここでもやはり、平日の負担をどう軽くするかが鍵になります。

「休み方」より、「減らし方」を変える

疲れが抜けないとき、多くの人は「休み方」を改善しようとします。良質な睡眠、上手なリフレッシュ、休日の過ごし方の工夫。もちろん、それらは大切です。けれど、いくら回復の効率を上げても、毎日大量に持ち出されていては、残高はなかなかプラスになりません。

だとすれば、本当に効くのは、回復を増やすことより、そもそもの持ち出しを減らすことです。日々の消耗そのものを小さくできれば、休みは返済ではなく、楽しみや充電のために使えるようになります。そして、その持ち出しの中で、働き方を変えるだけで丸ごと減らせるものがあります。通勤です。

有給を、本当の休みに戻すために

通勤がなくなれば、平日の体力の持ち出しは大きく減ります。毎日の残高がプラス寄りに保たれれば、有給や週末を回復に使い切る必要がなくなる。休みが、たまった疲れを返すための日から、やりたいことをする日へと戻っていきます。同じ一日でも、意味がまるで変わります。

そのために、仕事や収入を諦める必要はありません。通勤ゼロや週1・週2出社で働けるビジネス職の仕事は実際にあります。ただし、求人票の「リモート可」を額面どおりに受け取らないことです。実際には週の大半は出社が必要で、結局また平日の残高を削られる生活に戻ってしまう、ということもあります。本当に持ち出しを減らせる働き方かどうかは、出社頻度の事実で確かめる必要があります。

NoTrainは、掲載する求人について、実際にどれくらい出社するのかを募集要項の原文まで確かめています。休みを本当の休みとして取り戻したい人が、その判断を事実からできるようにするためです。

まとめ

有給を取っても疲れが抜けないのは、過ごし方が下手だからではありません。平日にたまった疲労の借金を、休みでまず返済しているからです。その借金をつくっている一因が、毎日少しずつ体力を持ち出していく通勤です。休み方を工夫するより、日々の持ち出しそのものを減らすほうが効きます。通勤をなくして平日の残高を守れれば、有給は返済ではなく、やりたいことのために使えるようになります。

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