
働き方・キャリア
休日は、平日を耐えるためだけにあるのか。

金曜の夜になると、ようやく解放される。土曜は疲れを癒やし、日曜は少しゆっくりして、また月曜からの一週間に備える。多くの人が、こんなリズムで毎週を過ごしています。休日にしっかり休んで、平日をまた頑張る。一見すると、健全でバランスの取れた生活のように見えます。
でも、ある日ふと、こう思ったことはないでしょうか。この休日は、いったい何のためにあるんだろう、と。楽しむためというより、平日の疲れを回復して、また次の一週間を耐えられる状態に戻すため。もし休日がそういうものだとしたら、私たちは一週間の五日を「耐える日」として過ごし、残りの二日を「耐えるための回復」に充てていることになります。今日は、この週の構造そのものについて考えてみたいと思います。
「回復のための休日」という発想
休日の過ごし方を思い返してみてください。土曜の午前中は、平日の寝不足を取り返すために遅くまで寝る。溜まった家事を片づける。日曜の夜には、明日からのことを思って少し憂鬱になる。こうして休日は、平日で消耗したぶんを埋め合わせ、また働ける状態に自分を戻す時間になっています。
これは、よく考えると、少し切ない構図です。休日そのものを楽しむのではなく、休日を「平日のための準備期間」として使っている。土日は、月曜からまた耐えるための、メンテナンスの時間になっているのです。車を整備してまた走らせるように、自分を回復させてまた一週間の消耗に送り出す。もちろん、休んで回復すること自体は大切です。でも、休日の役割が回復だけになってしまうと、休日は自分のための時間ではなく、働き続けるためのシステムの一部になってしまいます。
五日耐えて、二日回復する生活
一週間は七日です。そのうち五日が平日で、二日が休日。もし平日が「耐える日」で、休日が「耐えるための回復日」だとしたら、七日のすべてが、実は「耐えること」を中心に回っていることになります。五日は直接耐え、二日はその耐えるための準備をする。
改めて数えてみると、これはかなりの割合です。人生の七分の五を耐えて過ごし、残りの七分の二をその回復に使っている。その状態が何年も、何十年も続いていく。休日が来るたびにほっとするのは、それだけ平日が消耗するものだからです。金曜の夜に解放感があるのは、月曜から金曜が、解放されたいと思うほどのものだから。休日のありがたさは、裏を返せば、平日のつらさの大きさを映しています。休日が待ち遠しいほど、平日は耐えるものになっている。この構造を、当たり前として受け入れていいのか、一度立ち止まって考えてみる価値があります。
平日のつらさの、どれくらいが通勤か
ここで、平日の「耐えている」中身を分解してみたいのです。仕事そのものがつらいのか、それとも、仕事にたどり着くまでや働き方のまわりにあるものが、つらさを膨らませているのか。
多くの人にとって、平日の消耗の少なくない部分は、通勤が占めています。満員電車、往復の時間、乗り換えの慌ただしさ、雨の日や遅延のストレス。これらは、仕事の中身とは関係のないところで、日々の体力と気力を削っています。平日を「耐える日」にしている要因の一つが通勤だとしたら、そこを取り除くだけで、平日の消耗はかなり軽くなるはずです。仕事は好きでも、そこへ通う毎日がつらいという人は、少なくありません。もしそうなら、変えるべきは仕事ではなく、通勤という前段のほうかもしれません。
休日が「回復」から「楽しみ」に変わる
通勤の消耗がなくなると、平日の疲れ方が変わります。すると、休日の意味も変わってきます。回復のためだけに休日を使う必要がなくなり、休日を純粋に楽しむ余裕が生まれるのです。
平日にすり減っていなければ、土曜の朝を寝つぶす必要はありません。日曜の夜に、翌日を思って重くなる気持ちも軽くなります。休日が、平日を耐えるためのメンテナンスから、自分の人生を楽しむための時間に戻っていく。しかも、平日そのものも、耐えるだけの日ではなくなります。通勤で消耗しない平日は、それ自体がもう少し穏やかなものになり、七分の五を耐えるという構造そのものが崩れていきます。一週間を、耐える日と回復する日に分けるのではなく、どの日もそれなりに生きられる。その違いは、毎週のことだけに、積み重なると大きなものになります。
一週間の使い方を、見直す
休日を、平日を耐えるためだけに使い続けるのは、少しもったいないことです。人生の大半は平日でできています。その平日を「耐えるもの」と決めてかかっている限り、休日はいつまでも回復のための時間から抜け出せません。
一週間の使い方を変えるために、キャリアや収入を手放す必要はありません。多くのビジネス職で、通勤ゼロや出社を大きく減らして働ける仕事は、実際に見つかります。気をつけたいのは、募集要項の「リモート可」という言葉が、必ずしも通勤のない毎日を意味しないことです。実際は週の大半が出社で、また耐える平日と回復の休日に戻ってしまうこともあります。本当に平日の消耗を減らせるかどうかは、出社頻度の事実で確かめる必要があります。
NoTrainは、掲載する求人が実際にどれくらい出社するのかを、募集要項の原文まで一件ずつ確かめています。休日を回復ではなく楽しみのために使いたい人が、事実にもとづいて働き方を選べるようにするためです。
まとめ
土日に休んで月曜に備えるリズムは、健全に見えて、休日が「平日を耐えるための回復」でしかないなら、一週間の七分の五を耐え、七分の二をその回復に使っていることになります。休日が待ち遠しいほど、平日は耐えるものになっている。その平日の消耗の少なくない部分を、通勤が占めています。通勤をなくせば、平日の疲れ方が変わり、休日は回復のための時間から、自分の人生を楽しむための時間に戻っていきます。一週間の五日を耐えるのが当たり前だと決めてしまう前に、その構造を一度見直してみてください。
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