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調査・データ

【独自調査】「フルリモート」と書かれた求人13,153件を読んだ。3件に1件は同じ本文に出社の条件があった

2026.09.22·読了 10分
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【独自調査】「フルリモート」と書かれた求人13,153件を読んだ。3件に1件は同じ本文に出社の条件があった

求人検索で「フルリモート」と書かれた求人を見つけたとき、その言葉をどこまで信じていいのか。気になったので、数えてみました。

NoTrainは求人媒体から求人票を集めて、出社の条件が原文で確定できたものだけを掲載しています。その作業で溜まった求人票を使って、「フルリモート」という言葉がどれくらい当てになるのかを調べました。

先に結論です。

  1. 集めた求人票 104,699件のうち、原文に「フルリモート」の語があるのは 13,153件。
  2. そのうち出社の条件を原文で判定できた 9,753件を見ると、3,243件(33.3%)は同じ本文の中に出社の条件が書かれていました。
  3. 内訳は、条件付き 2,727件(84%)、フルリモート不可と明記 322件(10%)、週3日以上の出社 194件(6%)。

つまり「フルリモート」と書いてある求人の3件に1件は、最後まで読むと出社が要る。嘘をついているというより、同じ求人票の別の場所に条件が書かれているケースがほとんどでした。

調べ方

項目

内容

対象

複数の求人媒体・採用管理システムから取り込んだ求人票

母数

104,699件(2026年9月時点)

抽出

原文に「フルリモート」の語を含む 13,153件

判定

出社の条件が原文で確定できるかを1件ずつ判定。確定できなかった 3,021件は集計から外した

除外

オープンポジション・学生インターン・カジュアル面談・イベント告知など求人として数えないもの 244件と、NoTrainの対象外の職種(医療・保育・施工など)135件を外した

集計対象

残った 9,753件

⚠️ ここで数えているのは求人票に何が書かれているかです。入社したあと実際にどう運用されているかは分かりません。また、対象はNoTrainが取り込んでいる媒体の求人で、日本のすべての求人ではありません。

結果:3,243件(33.3%)は、本文に出社の条件があった

同じ本文に出社の条件が書かれていた3,243件(33.3%)
出社の条件は書かれていなかった6,510件(66.7%)
求人票に「フルリモート」の語があり、出社の条件を原文で判定できた9,753件の内訳(NoTrain取り込み分・2026年9月時点。求人として数えないものと対象外の職種は除外)。3件に1件は、同じ求人票の中に出社の条件がありました。

集計した9,753件のうち、同じ本文のどこかに出社の条件が書かれていたのは3,243件でした。何が書かれていたのかを分けると、次のようになります。

何が書かれていたか

件数

3,243件のうち

リモートの記述が条件付き(頻度が確定しない)

2,727件

84.1%

本文がフルリモートを不可と明記

322件

9.9%

出社が週3日以上

194件

6.0%

圧倒的に多いのが「条件付き」です。「フルリモート」と書いてあるのに、同じ本文のどこかで条件が付いている。これだけで3,243件の8割を超えます。

実際に何が書かれていたのか

ここからは、判定の根拠にした文面をそのまま載せます。社名は伏せていますが、文面は1文字も変えていません。

1. 条件付き(2,727件・84.1%)

「※状況に応じてフルリモート可(ただし日本国内在住者に限る)」

「案件によりリモートワークを取り入れていますが、クライアント先への出社が必要な場合があります」

「週3日(月・水・金)はオフィス出勤を推奨し、フルリモートは応相談としています」

「入社後3〜4ヶ月はつくばオフィスで業務に慣れていただきますが、その後は在宅勤務と出社を組み合わせたハイブリッドワークが可能です」

「原則リモートワーク(必要に応じて都内拠点での打ち合わせあり)」

「案件により」「状況に応じて」「応相談」「必要に応じて」。この4つのどれかが出てきたら、出社の頻度はまだ決まっていません。とくに多いのが受託開発やSESで、「配属先によって変わる」という型でした。3つ目の例のように、週3日の出社を推奨しながら「フルリモート」の語も入っている求人もあります。

2. フルリモート不可と明記(322件・9.9%)

「※リモート勤務可能(フルリモート不可)」

「- ハイブリッド勤務を想定(フルリモートは不可)」

「※個人事情・役割・業務内容・会社状況などを加味し、リモート許可の場合有(フルリモート不可)」

「※フルリモート不可/必要に応じてオンライン相談可」

この分類にはいちばん驚きました。「フルリモート不可」と書いてあるのに、求人検索では「フルリモート」の語を含む求人として出てきます。検索エンジンや求人サイトの絞り込みは語の有無で拾うので、否定形が読めません。本文を開いて、カッコの中まで読まないと気づけない。

3. 週3日以上の出社(194件・6.0%)

「本ポジションにおいては、週4日程度の出社前提となります」

「月・木・金を原則出社とする週2日リモートワークのハイブリット制」

「①②③はハイブリッド勤務(週3日出社/リモート)、④はフルリモートですが拠点進出した場合にはハイブリッド勤務となります」

「※ご希望の場合は毎日出社をしていただいても構いません」

3つ目の例は、この調査で何度も見た型です。同じ求人票の中に複数のポジションがあり、そのうち1つだけがフルリモート。募集全体が「フルリモート」の顔をしてしまっています。

求人票のどこを読めば分かるか

調べていて分かったのは、「働き方」の欄だけを読んでも出社の条件は分からないということです。条件が書かれていたのは、たいてい次の場所でした。

読む場所

実際にあった書き方

勤務地・就業場所の欄

「東京都◯◯区」とオフィスの住所。本文が「完全フルリモート」でも、この欄に住所があれば出社が前提のことがある

カッコの中・「※」の後ろ

「(フルリモート不可)」「※案件による」。本文の最後に小さく付いている

試用期間の項目

「試用期間3ヶ月あり、期間中は月給20万円+原則出社となります」。期間が終われば在宅、という条件付き

福利厚生の欄

「家賃補助 ¥30,000/月 ※オフィスから半径4km以内、週4日以上出社」。住む場所を縛る=出社が前提

複数ポジションの募集

「①②③はハイブリッド、④はフルリモート」。自分が応募するのはどのポジションか

私たちが判定で使っている原則は2つです。

  1. 本文より欄を採る。本文に「基本フルリモート」とあっても、就業場所の欄にオフィスの住所があれば、出社ありとして扱う
  2. 曖昧なら落とす。「案件による」「応相談」は、出社ゼロと確定できないので掲載しない

2つ目は厳しすぎるように見えます。それでも、「フルリモートだと思って入ったら週3出社だった」という失敗のコストは、求人を1件見逃すコストよりずっと大きいと考えています。

求人票の読み方そのものは「リモート可」は信じるなとフルリモート求人は危険?で詳しく書いています。

あわせて読みたい「リモート可」は信じるな|“見せかけリモート求人”の実態と見抜き方2026.06.18

NoTrainが載せているもの

この調査は、NoTrainの掲載作業そのものから出てきた数字です。私たちは求人票を1件ずつ読んで、出社の条件が原文で確定できて、かつ出社がゼロのものだけを掲載しています。判断に使った原文は、各求人ページにそのまま載せています。

だから「フルリモート」と書いてあるだけの求人は、掲載していません。その言葉だけでは当てにならないことが、13,153件を読んで分かったからです。

👉 出社ゼロと確認できた求人を見る

よくある質問

「フルリモート」と書いてあるのに出社が必要なのは、嘘をついているのですか

ほとんどは嘘ではありません。同じ求人票の別の場所に条件が書かれていて、読み飛ばされているだけです。「(フルリモート不可)」のようにカッコの中に書かれていたり、複数ポジションのうち1つだけがフルリモートだったりします。求人サイトの絞り込みは語の有無で拾うので、否定形や条件が読めません。

いちばん多い落とし穴は何ですか

「案件による」「配属先による」という条件付きです。今回の3,243件のうち84%がこの型でした。受託開発やSESで、客先によって勤務地が変わる場合に多く見られます。応募前に「この募集の配属先は決まっていますか」と聞くのが確実です。

「フルリモート」と書いてあれば、3件に2件は本当に出社ゼロなのですか

この調査では、集計した9,753件のうち6,510件(66.7%)は本文に出社の条件が書かれていませんでした。ただしこれは「フルリモート」の語がある求人に絞った数字です。取り込んだ求人票の全体(104,699件)から見ると、出社ゼロと確認できたものはごく一部です。

この調査の数字は更新されますか

求人票は毎日増えているので、数字は変わります。次に集計し直したときは、この記事を書き直して更新日を出します。

まとめ

  • 求人票 104,699件のうち「フルリモート」の語があるのは 13,153件
  • 判定できた 9,753件のうち 3,243件(33.3%)は同じ本文に出社の条件があった
  • 内訳は条件付き84%、フルリモート不可と明記10%、週3日以上の出社6%
  • 条件は「働き方」の欄ではなく、就業場所の欄・カッコの中・「※」の後ろ・試用期間や福利厚生の項目に書かれている
  • 「案件により」「状況に応じて」「応相談」「必要に応じて」が出てきたら、出社の頻度はまだ決まっていない

👉 出社ゼロと確認できた求人を見る

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