NoTrain

働き方・キャリア

通勤手当の廃止が進む今、知っておきたい在宅勤務手当と働き方の変化

2026/06/25·読了 8分
#通勤手当#廃止#在宅勤務手当#テレワーク手当#働き方
通勤手当の廃止が進む今、知っておきたい在宅勤務手当と働き方の変化

「通勤手当がなくなるらしい」「在宅手当に変わるって本当?」。転職や社内の制度変更をきっかけに、こんな話を耳にした人は少なくないはずです。結論から言えば、毎日定期代をまるごと支給する形は、在宅勤務の広がりとともに見直しが進んでいます。代わりに登場しているのが、光熱費や通信費を補う在宅勤務手当です。

ただ、これは「損になる」「得になる」と単純に言い切れる話ではありません。手当の種類によって税金の扱いが違い、自分の出社頻度によって手取りへの影響も変わるからです。この記事では、何がどう変わりつつあるのかを整理し、求人を見るときに手当体系をどう確認すればいいかまでをまとめます。

なぜ通勤手当の見直しが進んでいるのか

通勤手当は本来、「自宅から職場まで毎日通う」ことを前提にした制度です。多くの企業が1か月や3か月、6か月の定期代を基準に支給してきました。

ところが在宅勤務やリモートワークが定着すると、この前提が崩れます。週に1〜2回しか出社しない社員に、毎月フルの定期代を払うのは実態と合わない。そう考える企業が出てくるのは自然な流れです。

そこで広がっているのが、次のような切り替えです。

  • 定期代支給から実費精算へ:出社した日数分だけ、往復の交通費を後から精算する方式
  • 通勤手当の縮小・廃止:出社頻度が低い前提で、定期代の支給をやめる、または上限を下げる
  • 在宅勤務手当の新設:通勤がない分、自宅で働くためのコスト(光熱費・通信費など)を補う手当を出す

つまり「通勤手当の廃止」と「在宅勤務手当の登場」は、多くの場合セットで起きています。会社にとっては、使われない定期代を払い続けるより、実際の働き方に合わせた支給に切り替えたい、という発想です。

実際、テレワークを実施する企業のうち在宅勤務手当を導入しているのは約3割というデータがあり(月刊総務の調査)、月額は3,000〜5,000円が最も多い水準です。通勤手当の縮小と在宅手当の新設は、すでに数字にも表れ始めています。

在宅勤務手当・テレワーク手当とは何か

在宅勤務手当(テレワーク手当)は、自宅で働くことで発生する費用を補うために支給されるお金です。具体的には次のような負担を想定しています。

  • 電気代・冷暖房費などの光熱費
  • 自宅のインターネット回線などの通信費
  • 机や椅子、モニターなどの一時的な環境整備費

支給の形は会社によってさまざまで、毎月決まった額を出す「定額型」もあれば、初期費用として一度だけ支給する「一時金型」もあります。金額も数千円程度から、それなりにまとまった額まで幅があります。

ここで注意したいのが、支給の形によって税金の扱いが変わるという点です。

「手当」として一律に渡されるお金は給与扱いになりやすい

毎月固定額で「在宅勤務手当◯円」と一律に支給される場合、その多くは給与の一部とみなされ、課税の対象になります。つまり額面が増えても、そのぶん所得税や社会保険料の計算に乗ってくるため、手取りベースでは額面どおりには増えないことがあります。

実費を精算する形は課税されないケースがある

一方で、実際にかかった通信費や電気代を合理的に計算して精算する形であれば、業務に必要な費用の補填として課税対象外になる場合があります。会社が国税庁の示す計算方法などにもとづいて精算しているかどうかで、扱いが分かれてきます。

細かい判定は会社の制度設計や個別の状況によるため、ここでは「同じ金額でも、一律手当か実費精算かで手取りへの影響が違うことがある」という点を押さえておけば十分です。気になる場合は、勤務先や応募先の制度の中身を確認するのが確実です。

働き手にとっての損得は「出社頻度」で変わる

通勤手当の廃止が自分にとって得か損かは、ほぼ自分の出社頻度で決まります。

ほぼ出社しない・フルリモートの人にとっては、もともと使っていない定期代がなくなっても実害は小さく、新設された在宅勤務手当のぶんだけプラスになりやすい構図です。自宅の光熱費や通信費の負担が増えている人ほど、在宅手当の意味は大きくなります。

週に何度か出社する人は、見方が分かれます。定期代の支給がなくなって実費精算に変わった場合、出社が多い月は交通費の立て替えが発生し、後から精算する手間も増えます。出社頻度によっては、定期代を買うより実費精算のほうが安く済むこともあれば、逆に割高になることもあります。

ほぼ毎日出社する人にとっては、通勤手当の縮小・廃止はそのまま負担増につながりかねません。在宅勤務手当が出ても、在宅で働かないなら恩恵は限定的です。

ここで見落としがちなのが、手当の額面だけを比べても意味がない、ということです。「在宅手当が月◯円つくからお得」と思っても、それが課税対象なら手取りは額面より小さくなります。逆に通勤手当がなくなっても、出社しないなら痛手は小さい。自分の働き方に当てはめて、はじめて損得が見えてくるのがこのテーマの本質です。

NoTrainの視点:手当より「出社頻度」を先に確かめる

ここからはNoTrainらしい見方を加えます。私たちが求人を見るときにいつも確認しているのは、手当の有無そのものよりも「実際にどれくらい出社するのか」です。手当体系は、出社頻度という土台があってはじめて意味を持つからです。

求人票の「リモート可」「在宅勤務制度あり」という表記は、そのままでは出社の実態を表しません。週1出社でも、週4出社でも「リモート可」と書ける場合があります。だからこそNoTrainでは、求人原文に当たって出社頻度を確認し、通勤ゼロ/週1通勤/週2通勤といった軸で見ています。

手当体系を確認するときは、次のような点を求人や面談で押さえると、入社後のギャップを減らせます。

  1. 通勤手当はどの形か:定期代支給か、出社日数に応じた実費精算か、上限はあるか
  2. 在宅勤務手当の有無と形:月額の定額か、初期費用の一時金か、対象は何か(光熱費・通信費など)
  3. 想定される出社頻度:制度上は何回までリモート可か、実際の運用は月にどれくらい出社しているか
  4. 手当と頻度の組み合わせ:自分の希望する出社頻度のとき、交通費の自己負担や手取りがどうなるか

ビジネス職は、職種の性質上どうしても出社が前提とされがちです。しかし営業企画やマーケティング、バックオフィスなど、場所に縛られずに成果を出せる仕事は数多くあります。手当の小さな差に目を奪われるより先に、「自分が無理なく続けられる出社頻度か」を確かめる。これが、通勤のストレスから根本的に解放されるための順番だと私たちは考えています。

まとめ:額面より、自分に合う働き方で選ぶ

通勤手当を定期代でまるごと出す形は、在宅勤務の広がりとともに見直しが進み、実費精算への切り替えや、在宅勤務手当の新設が増えています。働き手にとっての損得は、手当の額面ではなく、課税の扱いと自分の出社頻度の掛け算で決まります。

求人を見るときは、手当の数字を比べる前に「実際にどれくらい出社するのか」を確かめるのが先決です。出社頻度が自分に合っていれば、手当の体系は後からでも納得して受け止められます。

働き方や手当の最新の動き、出社頻度で選べる求人情報は、ニュースレターでも定期的にお届けしています。通勤に縛られないキャリアを考えはじめた方は、ぜひ登録してチェックしてみてください。

👉 出社頻度で絞り込めるリモート求人を見る

NoTrain

満員電車のない求人を、
毎週メールでお届けします。

フルリモート・柔軟勤務・地方OKの求人を毎週月曜に厳選。
登録1分・完全無料・いつでも解除可。

Substackで無料購読