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働き方・キャリア

朝ごはんを、家族と食べられていますか。

2026/07/26·読了 7分
#家族時間#朝食#通勤#働き方#リモートワーク
朝ごはんを、家族と食べられていますか。

朝、あなたが家を出るとき、家族はどうしているでしょうか。まだ布団の中で眠っている。あるいは、慌ただしく準備をしていて、ゆっくり顔を合わせる余裕もない。そして夜、帰宅するころには、小さな子どもはもう寝てしまっている。そんな毎日を送っている人は、決して少なくありません。

改めて考えると、これは不思議なことです。家族と暮らしているのに、平日は一緒に食卓を囲む時間がほとんどない。同じ家に住んでいるのに、すれ違いで一日が終わっていく。 その大きな原因のひとつが、通勤です。今日は、朝ごはんという何気ない日常を入り口に、通勤が静かに奪っているものについて考えてみます。

「一緒に朝ごはん」が、なぜこんなに難しいのか

家族そろって朝ごはんを食べる。言葉にすればささやかな願いですが、通勤前提の生活では、これが驚くほど難しくなります。

理由は単純です。通勤に時間がかかるほど、家を出る時刻は早くなります。片道1時間なら、始業に間に合わせるために、家族がまだ寝ている時間に出発することになる。ゆっくり食卓を囲むどころか、立ったままパンをかじって玄関を飛び出す、という朝が当たり前になります。そして帰りも同じです。往復の通勤で夜が遅くなれば、子どもの寝る時間には間に合わない。朝も夜も、家族と過ごせるはずの時間が、通勤によって前後から削られていくのです。

日本の通勤時間は往復でおよそ1時間19分、年間にすると約300時間にのぼります(総務省「令和3年社会生活基本調査」)。この300時間の多くは、本来なら家族と過ごせたかもしれない、朝と夜の時間から差し引かれています。

失っているのは「特別な時間」ではなく「日常」

ここで見落としたくないのは、通勤が奪っているのが、特別なイベントではなく、何気ない日常だということです。

旅行や記念日のような大きな出来事は、意識して予定を空ければ確保できます。けれど、一緒に朝ごはんを食べる、子どもの「いってきます」を見送る、今日あったことを食卓で話す。こうした日々の小さな時間は、意識してもなかなか取り戻せません。そして、家族の絆や子どもの記憶をつくっているのは、実はこういう何気ない積み重ねのほうです。失っていることにすら気づきにくい日常こそ、通勤がいちばん静かに削っているものなのです。

子どもが小さい時期は、あっという間に過ぎていきます。一緒に朝ごはんを食べられる時期も、見送りに手を振ってくれる時期も、永遠には続きません。その貴重な時間を、毎日の通勤と引き換えに手放し続けているとしたら、それは一度立ち止まって考える価値のあることです。

「仕事のため」が、家族のためになっているか

もちろん、多くの人は家族のために働いています。収入を得て、生活を支えるために、つらい通勤にも耐えている。その思いは尊いものです。

でも、ここでひとつ問いたいのです。家族のために働いているはずなのに、その働き方が、家族と過ごす時間そのものを奪っているとしたら。少し矛盾していないでしょうか。お金を家に入れることと、家族と一緒にいることは、どちらも家族にとって大切です。片方のために、もう片方を丸ごと諦める必要は、本当はないのかもしれません。通勤という一点を変えるだけで、収入を保ったまま、家族との時間を取り戻せる可能性があるのです。

「週末があるから」で、埋められるのか

こう考える人もいるかもしれません。「平日は無理でも、週末に家族と過ごせばいい」と。もちろん、週末の時間は大切です。けれど、それだけで平日の不在を埋めきれるかというと、少し違います。

家族の関係は、まとまった特別な時間よりも、毎日の細切れの積み重ねで育っていく面があります。今日は学校でこんなことがあった、という何気ない報告は、その日の食卓でこそ自然に出てくるものです。週末にまとめて聞こうとしても、子どもはもう忘れているか、話す気分ではなくなっている。平日に少しずつ交わすやり取りと、週末にまとめて過ごす時間は、役割が違うのです。

さらに、平日に消耗しきっていると、せっかくの週末も体力の回復に費やされがちです。通勤で疲れ果てた体では、休日に子どもと全力で遊ぶ余力も残っていない。平日の負担は、週末の質まで静かに下げてしまいます。だからこそ、週末に期待する前に、平日の通勤そのものを見直す価値があります。

朝の食卓を、取り戻すために

通勤がなくなれば、朝の景色は変わります。早朝に飛び出す必要がなくなり、家族と一緒に朝ごはんを食べてから、仕事を始められる。子どもを見送り、あるいは自分が送り出し、夕方には「おかえり」を言える。特別なことは何もいりません。ただ、これまで通勤に奪われていた日常が、手元に戻ってくるだけです。

そのために、仕事や収入を諦める必要はありません。営業や企画、事務といったビジネス職でも、通勤ゼロや週1・週2出社で働ける仕事は実際に存在します。ただし、求人票の「リモート可」を額面どおりに受け取らないことです。実際には週の大半は早朝の通勤が必要で、結局また家族の寝顔を見て家を出る生活に戻ってしまう、ということもあります。本当に朝の食卓を取り戻せるかどうかは、出社頻度の事実で確かめる必要があります。

NoTrainは、掲載する求人について、実際にどれくらい出社するのかを募集要項の原文まで確かめています。家族との時間を大切にしたい人が、その願いを事実にもとづいて選べるようにするためです。

まとめ

家族と暮らしているのに、平日は一緒に朝ごはんも食べられない。その大きな原因は、通勤です。往復約300時間の通勤は、朝と夜の家族の時間を前後から削り、旅行のような特別な時間ではなく、取り戻しにくい日常のほうを静かに奪っていきます。家族のために働いているはずの毎日が、家族との時間を犠牲にしているなら、変えていいのは働き方のほうかもしれません。通勤をなくせば、朝の食卓という何気ない日常が、そのまま手元に戻ってきます。

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